注文住宅を建てるならハウスメーカーと工務店どっちがよいの？

注文住宅を建てる際に皆が悩むのはハウスメーカーか工務店かということ。この2つの違いをご存知でしょうか？何となく全国展開している有名企業と地域密着型の会社といったイメージを持っている方もいるかもしれません。実際にはどんな違いがあり、どちらに依頼するのがよいのでしょうか。注文住宅を検討している方はぜひ参考にしてください。

ハウスメーカーの特徴

まず、ハウスメーカーとはいわゆる大手企業です。全国展開しており、モデルルームを建てたり展示会場を作ったり、テレビコマーシャルで見かけるような有名企業が多いでしょう。各支店、どの地域でも均一な品質で家を建てることができるのが特徴です。

ハウスメーカーのよいところとは？

ハウスメーカーは対応地域が広く、どこの土地でも同じ家を建てることが可能です。仕様や規格が統一されていることから、短い工期で家を完成させることができる点も魅力。安定した経営基盤を持ち、品質に関しても高品質が保たれているので、安心感が高いのが特徴です。

またハウスメーカーとしての歴史が長い企業では実績や経験から、どんな難しい注文にも臨機応変に対応できたり、材料も豊富にそろっていたりすることが多いでしょう。

お客さんは家づくりの前には展示場のモデルハウスを見学してイメージを膨らませることができ、完成後には手厚いアフターフォローサービスを受けられることも安心のポイント。さらには家づくりに関するノウハウや知識、それぞれのメーカー独自の強みとなる技術を持ち合わせていることもメリットといえそうです。

ハウスメーカーにデメリットはある？

たくさんのメリットを持つ反面、ハウスメーカーを利用することのデメリットとしては価格が高くなりがちという点が挙げられるのではないでしょうか。建材や製品の規格をそろえ、大量生産することで原価コストを下げられる一方で、ハウスメーカーの多くは宣伝広告費にお金をかけている分、建築費への上乗せがあり、建築費が割高になる傾向があります。

また、作り手に左右されない安定した品質の家を作ることができる反面、仕様が固定されていたり、間取りの変更が難しかったりと設計の自由度が低くなってしまうことも難点です。せっかく注文住宅を建てるなら、自分や家族の理想を叶えてくれるハウスメーカーを選択したほうが賢明です。

工務店の特徴

地域密着、小さな会社でも長年コツコツと仕事をこなし、地元の人々から愛される会社を築いてきた工務店も数多くあるでしょう。ハウスメーカーが工務店に外注として仕事を依頼することも多く、施工技術に関しては工務店だから技術が低いということは決してありません。工務店の特徴にはどんなものがあるのでしょうか。

工務店のよいところとは？

同じような家を建てても、広告に費用をかけていない工務店のほうがお得に家を建てることができる場合が多いといわれています。決められた資材もなく、自由な材料から自由な設計で家を建てられることも大きなメリット。一般的なデザインを好まない、どうしてもかなえたい理想の家があるという場合には、自由度の高い工務店がおすすめです。

また、狭い土地、複雑な地形の土地であっても安く家を建てられます。ハウスメーカーほどではありませんが、工務店でもアフターサービスが充実した会社は多く、家を建てた後のフォロー体制やメンテナンスサービスもしっかりしています。

また、工務店は地域密着型ゆえ、その地域の気候や風土、交通事情といった住宅づくりに大切な条件を知り尽くしているようです。周辺環境に配慮したデザインの家づくりには工務店のほうが強いという一面もあるでしょう。

工務店にもデメリットはある？

規模が小さい工務店ほど、口コミも少なく会社の情報が分かりにくいのが難点です。ハウスメーカーほどの経営基盤がない場合も多く、当たりはずれがあるというのも事実。運が悪ければ、手抜き工事によって欠陥住宅を建てられるケースもあるかもしれません。

工務店でも展示会や住宅見学会、完成見学会といった工務店が実際に作った家を見学できる機会が設けられている場合もあります。また、施工現場を公開し、自由に見学できる工務店を選び、建築の質や工程を確認するとよいでしょう。

もし迷ったら？どうやって決めるべきか

ハウスメーカーにも工務店にもそれぞれメリット・デメリットがあり、「どうしても決められない！」ということがあるかもしれません。ここで考えてもらいたいのが、それぞれの一番のメリットが何であるかという点です。

ハウスメーカーを選択したときに一番のメリットとなるのは、やはり安心感です。世間に名前が知れ渡っているという点から品質やサービスも確実なものが多く、欠陥住宅になることはまずないでしょう。経営基盤がしっかりしているため倒産の心配も少なく、住宅完成後もメンテナンス等、アフターサービスまで末永く付き合いを続け、頼りにできます。

一方、工務店の一番のメリットとなるのは設計の自由度の高さではないでしょうか。注文住宅を選ぶなら、やはり間取りやデザイン、内装など細部にまでこだわった家を作りたいと考える方も多いでしょう。建築資材が自由なメリットは大きく、こだわりたい部分に費用をかけ、重視しない部分は安い資材を用いるなど費用の調整も可能になります。

「家づくりで重視したいのがどの部分であるか」を明確にしたうえで、ハウスメーカーと工務店のどちらを選ぶかをじっくり考えてみてはいかがでしょうか。

まとめ

家づくりは人生最大の買い物。ハウスメーカー、工務店選びが慎重になってしまうのも当然でしょう。どちらのメリットもデメリットも表裏一体です。それぞれの特徴をしっかりと把握し、自分たちの家づくりにはどんなメリットがあるかを第一に考え、デメリットも理解して受け入れることができるかどうか検討してみましょう。どうしても迷ってしまう場合には、住まいの相談窓口で相談してみるのも一つの手でしょう。